Nightfall

オカルト懐疑論。超常現象を調べたり、文献レビューしたり、オカルトニュースを紹介したり。

日本三大霊場・恐山でイタコの口寄せ体験録

 2023年GW直前、イタコ*1の口寄せを体験したいと思い、突発的に青森に旅行に出掛けました。5月3日10時30分頃、恐山にいたS女氏に飛び込みで口寄せをお願いしました*2。イタコS女氏には没年月日と関係性、口寄せ代4,000円*3を用意をする必要があります。
  イタコの部屋に入り、必要情報を伝えると「安心して下さい。あなたの肩にお祖父様が視えますよ」と言われました。念仏?を唱えてから口寄せが開始しました。いつから祖父だったか分かりにくいですが、頃合いを見て「じい?*4」と訊きました。するとS氏が何か一言二言の後に「孫よ、元気か?」と言われました。祖母や父の近況報告などをし、「これからも身体に気をつけるんだよ」と言われて、口寄せ終了になりました。口寄せ時間は10分程でしょうか。
修士(学術)としての立場だと、祖父ではなかったというのが正直な気持ちです。ですが前に口寄せしていた方々が微笑んで出てこられるのを見て、故人が遺族の方々を見守っていること伝えられる重要な機会だと感じました。故人に対する悩みを断ち切る手伝いや、背中を押して上げる存在がイタコとでも言うのでしょうか。
  それでも亡くなってすぐの口寄せはお勧め出来ません。故人との口調や雰囲気が違い過ぎて、余計に悲しい気持ちになってしまうかもしれません。時間が経ち、心の傷が癒え、半信半疑ぐらいの気持ちで口寄せして頂く方が望ましいと思いました。

*1:霊媒師。本木松明『除霊と浄霊・日本の様々な浄霊』(2007年、星雲社)を

*2:恐山では飛び込みで口寄せ可能です。

*3:イタコにより異なる可能性あり、要確認。なお「恐山大祭」の7月20日~24日、10月上旬の3連休だとイタコが集結するそうです。恐山では金額は統一されている模様。

*4:筆者の祖父の愛称。