2023年10月31日に放送されたテレビ東京系列『世界が騒然！本当にあった(秘)衝撃ファイル/世界で撮影されたUMA映像』において、「橋の下でうごめく不気味な黒い生物」という映像が紹介された*1。2016年7月ウクライナ・キーウのパーコビー歩道橋で撮影されたその映像には人のような猿のような未確認生物（UMA）が確認できる。橋の全長は429メートルのため、未知の生物ではないかという。しかしながら最後まで撮影していない点や撮影意図を含めると違和感が残る。
まず筆者が着目したのは画面右上に一瞬映った「albert morozov」という人名である。おそらく映像提供者だろう。しかしながら「albert morozov」だけではGoogle検索で絞り込めなかった。次に類似画像検索をするとYouTube*2やブログ*3で多数紹介されており、その中に「Some creature creeps under The Pedestrian Bridge in Kiev」*4というタイトルの動画を発見した。投稿日は2016年7月31日である。投稿者は「LAST_LEAF_STUDIO」なるアカウント名だった。概要欄を確認するとキエフに拠点を置く映像制作会社だという。さらに「私たちは芸術を創造し、粗悪な作品を作らないように努めています」という文言も確認できる。またSNSアカウントもあり、Facebook*5を確認すると、albert morozov氏の職場だと判明した。同氏の肩書きは監督、カメラマン、編集者、脚本家である。すなわち調査対象のUMA映像はエンタメ用に制作された作品だと推察できる。
猿のような、人のような未確認生物である。出典: TVer（ティーバー）｜見逃し無料配信中！ドラマ、バラエティ、アニメの人気番組が動画見放題で楽しめるのスクリーンショット。
