Nightfall

オカルト懐疑論。超常現象を調べたり、文献レビューしたり、オカルトニュースを紹介したり。

座敷童子の噂がある旅館リスト

秋田「からまつ山荘・東兵衛温泉」 広島「そば屋 わらべ」閉館 福島「松林閣」 京都「若一神社」 山形「タガヤマ村」 宮城「商店マルセン」 青森「とびない旅館」 島根「はたご小田温泉」 岩手「民宿とおの」 山形 「梅ケ枝清水(めがすず)」 三重「ゆうが…

創作怪談にも関わらずラトクリフ波止場(英国)で亡霊騒動

英国のジャーナリストであるフランク・スミス*1は1970年の雑誌『人と神話と魔術』*2において、「ラトクリフ波止場*3では司祭の亡霊が彷徨っている」という怪談を掲載した。掲載以降、ラトクリフ波止場周辺で司祭の亡霊に関する目撃証言が増加したという。後…

1934年の東京朝日新聞等に掲載された「発光する女性」は本当に実在したのか?

東京朝日新聞昭和9年5月16日号や日伯新聞昭和9年7月25日号等に掲載されたイタリアの「発光する女性」アンナ・モラロをご存知だろうか。 4月5日、アンナ・モラロは就寝中に心臓から光線を発し、最終的に全身から発光をしていたという。隠し持った発光物の類…

勝手に鳴るオルゴールボックスは水滴により誤作動をおこした可能性が高い

勝手に鳴るオルゴールボックス 2022年12月18日 16時30分頃、筆者と母が父方祖父母宅の物置の大掃除中に寝室のオルゴールボックスが勝手に鳴り出した。以前、叔母がセットしてないはずの置き時計のアラームが鳴るという怪奇現象を体験した部屋でもある。今回…

稲毛神社のかわらけ(盃)割りで開運祈願

明けましておめでとうございます。たまたま立ち寄る機会があり、神奈川県川崎市にある稲毛神社に参拝してきました。参拝後、かわらけ(盃)割りにも挑戦してみました。自分の息を吹きかけた小皿を「勝」「祓」「除」と彫られた石柱にぶん投げ、叩き割ること…

"タナカの爺さん"と呼ばれた木像

先日、山梨県の某家に置かれていた「タナカの爺さん」と呼ばれている木像を譲って頂いた。なぜ「タナカのじいさん」と呼称されているのかや背景など一切、不明である。この木像を階段等に置くことで、児童が恐怖心を抱き、侵入禁止を促す効果があったという…

心霊研究家エリック・ジョン・ディングウォールが心霊・超常現象調査に使用していた道具

心霊・超常現象調査キットの中身 調査道具としてノート、鉛筆、色紙・銀紙・ティッシュペーパー、発光テープ、紐、糸、ワイヤー、巻尺、コンパス、ピンセット、蝋、チョーク、電球、ブラシ、計量器、各種ボトル、コットンウールなどがあり、革製ケースで持ち…

千代田区神田駿河台4丁目の幽霊坂(紅梅坂)に関するレポート

幽霊坂(紅梅坂) 都内に幽霊坂(Hill of Ghost)と呼ばれる坂道が14カ所存在する*1。御茶ノ水駅付近の幽霊坂もその一つである*2。江戸時代、この場所は昼間でも薄暗く、幽霊が出現しそうな雰囲気だったことから幽霊坂と名付けられたという。幽霊譚(心霊体…

真夜中に動く石像系怪談で有名な二宮尊徳(金次郎)の口述書『二宮翁夜話』の解題

二宮尊徳/口述者、村松敬司/編著者、福住正兄/筆記者『二宮翁夜話』1995年、日本経営合理化協会出版局 の解題 二宮尊徳*1は江戸時代後期の経世家、農政家、思想家である。二宮に影響を受けた経営者として渋沢栄一や松下幸之助などがいると村松啓司(慶応大学…

TBS系列「口を揃えた怖い話★47都道府県最恐スポット&(略)」……心霊の専門家が口を揃えた最恐心霊スポット集のまとめ

番組内で紹介された最恐心霊スポット山形県:山刀伐峠の電話ボックス(google ストーリービューの電話ボックスに女の顔が写っている)宮城県:乙女の祈り(解読したら死ぬらしい。現在は撤去済)群馬県:〇〇橋→琴平橋かも?東京都:ヨコザワ・プロダクション(…

英国心霊現象研究協会(SPR)推薦本の著書者のスティーブ・T・パーソン氏がゴーストハンティングで推奨するアイテム

推奨アイテム ○メモ帳やノート類:メモ魔になれ。どんな些細なことでも記録することが大事。 ○筆記用具:使いやすいのがベスト。 ○腕時計:心霊的イベント発生時刻を正確に記録する。 ○適切な衣服と履き物:ゴーストハンター(心霊研究者)は怪しげな格好はNG‼️T…

高速飛行虫型UMAのスカイフィッシュに関する調査報告書

スカイフィッシュの謎生態 スカイフィッシュとは1994年、メキシコのゴロンドリナス洞窟での初撮影を皮切りに世界中で報告されている高速飛行虫型UMAである。体長10〜30cm程で細長い体とヒラヒラの器官が特徴的で、時速280km以上で空中や水中を移動し、エネル…

〈ベイビーブルー〉と〈ブラッディーメアリー〉は鏡を用いた降霊術系都市伝説である

ベイビーブルー(Baby Blue)とブラッディーメアリー(Bloody Mary)は米国発祥の降霊術系都市伝説である。海外の都市伝説紹介系サイト*1やYouTubeの検証系動画*2にもなっている。日本では2020年発行の朝里樹『世界現代怪異事典』*3にも紹介されている。両…

民俗学とは?『日本民俗学概論』を通して理解を深める

1.はじめに 本レポートは『日本民俗学概論』を通して、「民俗学」を整理し、理解を深めるためのものである。 2. 『日本民俗学概論』*1とは ★福田アジオ・宮田登らによって書かれた民俗学の入門書。各論(家・村落・農耕儀礼・禁忌・昔話・伝説・etc…)に関す…

【妖怪学】小松和彦『妖怪学新考 妖怪からみる日本人の心』の解題

小松和彦『妖怪学新考 妖怪からみる日本人の心』(講談社・2015年)の解題 柳田國男*1や井上円了*2の「妖怪学」の研究史や成果をはじめ、小松和彦自身の研究成果*3、「妖怪学」の総論・各論の整理や課題の検討、「妖怪学」の意義・明確化、小松の提唱する「…

【零落説】小松和彦『憑霊信仰論』の解題

小松和彦 『憑霊信仰論』(1994年•講談社)の解題 犬神憑き・座敷童子・山姥・護法・付喪神に関する論考が9篇収録されており、日本人(民衆)の精神構造(心性)を明らかにすることを目的として書かれた。元々は1982(昭和52)年に伝統と現代社で刊行された…

【山人】柄谷行人『遊動論 柳田国男と山人』の解題

柄谷行人『遊動論 柳田國男と山人』(文藝春秋・2014年 )の解題 柳田國男*1の「山人」をはじめ、「遊動性」を通して、真の意味での自由や平等を模索した本書。柳田は「遊動」を2種類に弁別しており、「常民」から弾圧され、国家に抵抗していた「山人(狩猟…

人魚のミイラはBrian Davis氏のハンドメイド作品

人魚(マーメイド)型のミイラ。米国のアーティスト、ブライアンデービス(Brian Davis)氏のハンドメイド作品である。 2003年にインディアナ大学でエヴェレット・ヘルム客員研究員賞を受賞したテリー・ブレヴァートン(Terry Bremerton)氏によれば、「人…

【貨幣殺し】小松和彦「異人殺しの伝説の歴史と意味 歴史社会の民俗創造」(『悪霊論 異界からのメッセージ』)の解題

小松和彦「異人殺しの伝説の歴史と意味 歴史社会の民俗創造」(『悪霊論 異界からのメッセージ』pp.41-77、筑摩書房、1997年)の解題 小松和彦*1自身も述べているが自身の著者『異人論 民俗社会の心性』をさらに発展させた内容となっている本書。厳密にいえ…

【異人論】小松和彦「異人殺しのフォークロア その構造と変容」(『異人論 民俗社会の心性』)の解題

小松和彦「異人殺しのフォークロア その構造と変容」(『異人論 民俗社会の心性』(1995=2015年、筑摩書房))の解題 小松和彦*1著『異人論 民俗社会の心性』は「異人」をテーマとした(加筆・修正された)論考が四本収録されており、民俗学・説話学・人類…

読了後、超常現象に遭遇すると噂の実話怪談本『新耳袋 あなたの隣の怖い話』

木原浩勝*1氏と中山市郎*2氏によって執筆され、1990年に扶桑社より発行された実話怪談本である。この100話収録無削除版の読了後、超常現象に遭遇する読者が続出したという噂*3があり、現在は絶版となっている。 本書のまえがきには「この記録を一晩で完読す…

【死霊館】シリーズ最新作『死霊館 悪魔のせいなら無罪。』のネタバレなし感想

ネタバレなし感想 緊急事態宣言解除後の2021年10月1日に公開された死霊館シリーズ最新作『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』をさっそく鑑賞してきました*1。物語のあらすじを軽く紹介します。米国。1981年にアーニー・ジョンソン(19歳)が男性(40歳)をナイ…

幽霊感知センサー?REM Pod

REM Podは主に米国の超常現象研究家やゴーストハンター等が使用している人感センサー型のゴーストハンティング機器である。残念ながら擬似科学機器の可能性が極めて高い。 正式名称はRadiating Electromagnetism Pod、電磁気放射ポッドとでも言うべきか…。 …

【心霊写真の供養方法】宜保愛子著『供養法つき 心霊写真の見分け方 』(1987)の解題

1987(昭和62)年、光文社より出版された。著者は80年代、TV番組や講演会などで活躍した霊能者・宜保愛子*1氏である。本書は心霊写真100枚の解説と宜保愛子流の(一般人でも可能な)供養方法が記されている。心霊写真の処理はケースバイケースであるものの…

清水崇監督の最新作『樹海村』(2021)の感想

『樹海村』(2021)の概要 『樹海村』は2021(令和3)年2月5日に日本全国で公開された自殺の名所としても有名な富士の樹海を舞台にしたホラー映画である。『呪怨』(2003)シリーズや『犬鳴村』(2020)などを手掛けた清水祟氏が監督に抜擢された。なお『犬…

菊池正宏/編『万国心霊古写真集 大心霊科学時代の遺産 1860 - 1930』読了

『万国心霊古写真集(略)』の解題 菊池正宏/編『万国心霊古写真集 大心霊科学時代の遺産 1860 - 1930』は1994(平成6)年に南方堂から出版された心霊研究史の整理及び、1860〜1930年に世界各国(日本・英国・米国など)で撮影された心霊写真を収録した書籍…

【霊界ラジオ】霊との対話を可能にするP-SB7スピリットボックスは疑似科学機器?

P-SB7スピリットボックス(Spirit Box)はFM周波数スイープ法によって、無線周波数または「ホワイトノイズ(TVの砂嵐みたいな音)」をスキャンして、幽霊の声を可聴化する疑似科学機器である。主に日本国外の超常現象研究家や心霊系YouTuber等が活用してい…

実話を基にしたホラー映画『事故物件 恐い間取り』の感想

【注意】このレポートはネタバレ全開なので、「まだ観てないよ!」って方はブラウザバック推奨です。 『事故物件 恐い間取り』の概要 『事故物件 恐い間取り』 は、2020年8月28日公開のホラー映画である。原作は松原タニシ氏、映画監督は中田秀夫氏。松原タ…

【英国】バークリー・スクエア(Berkeley Square)50番地の幽霊屋敷伝説

バークリー・スクエアの幽霊屋敷 イギリスのウエスト・エンドのバークリー・スクエア(Berkeley Square)50番地には有名な幽霊屋敷が存在する。英国のジョージ・キャニング首相(在任期間:1827年4月10日〜1827年8月8日)が住んでいたこともあるという。現在…

★ネタバレあり ★清水崇監督最新作『犬鳴村』の感想

【注意】このレポートはネタバレ全開なので、「まだ観てないよ!」って方はブラウザバック推奨です。 清水崇監督『犬鳴村』の概要 「犬鳴村」とは、福岡県に実在する心霊スポット「犬鳴トンネル」を抜けた先にあると言われている都市伝説的な村落である。村…